KnK-Staff


国境なき子どもたち事務局スタッフがお届けします

2007年4月

ダーリン
日付:2007-04-26 11:35:19 コメント(0) トラックバック(0) home

NGOの職員は独身が多いとよくいわれる。
私もその内の一人になるはずだった。

が、ひょんなことから一昨年結婚した。

その結婚が、とんでもない選択である、とわかっていたし、
これから苦しみの人生が始まる、という覚悟もできていた。
が、一年持てば良いほうだと考えていた関係ももうじき2回目の
結婚記念日を迎える。

私の夫はベトナム人で、それもかなり厄介な人物だ。

ベトナム人は、日本人と同様に真面目で努力家だ、と一般的に
いわれるが、ベトナム人と長く付き合いのある日本人の間で
そう語る人は少ないはず。目前に「これ!」という目標があり、
それが自分の信念に適うものであれば、自尊心と渾身の力をもって
それに向かっていく、という姿勢は当っている。

が、そんな目先の目標がないと、何もしない、どうでもよい、
風任せ~、なのである。

特に、私の夫は波乱に満ちた人生を生きてきてしまっている。
ベトナム戦争中に生まれ、生後1ヶ月で母親に捨てられ、アーミー
だった父親からも結局放棄された。ボートピープルとしてさまよい、
インドネシアの難民キャンプを経てカナダに移ったはいいが、親族に
裏切られて市民権を得られずに、挫折、屈折、その他もろもろの
紆余曲折を経てベトナムに戻った。

つまり私とは全く異なる環境に生きてきた難物である。

こんな人とよく一緒に生活しているなあ、と毎日のようにあらためて思う。
共通の話題はほとんどなく、夫婦の会話は極少ない。
唯一の救いは二人をつなげる1歳の息子の元気でやんちゃな成長ぶりだ。
この子が結び目としての役割をあとどれだけ果たしてくれるかわからないが、
別れがくるその日まで、とにかく夫のことを「ダーリン」と呼び続けようと思う。

国境なき子どもたちスタッフ 大竹(30代/♀)

禁断の扉
日付:2007-04-18 14:49:04 コメント(0) トラックバック(0) home

とうとう、スタッフの松浦が「映画」という禁断の扉を開けてしまった。
僕は松浦の言う「映画が好きな方」に入る。

僕がどれくらい映画好きかというと、小中学校のときは月刊誌
「ロードショー」でその月の映画のテレビ放映をチェックし、
カレンダーにタイトルとその監督と役者をメモして、見た後は
短いコメントを書き込んでいた。

そして高校になると年間で50本ほどの映画を見に行き、前売り券の
半券をアルバムに張り、またそこにタイトル、監督、役者、そして
コメントを残していたくらい好きなのだ。

そして、大学卒業後も少しでも映画の世界にいたいと思い、就職も
ドキュメンタリーフィルムの小さなプロダクションに勤めた。

何を勘違いしてか、今はNGOという職場にいるが映画好きは変わって
いない。変わったことといえば映画館から足が遠のいたことだろうか。
これには色々と諸事情があるのだが、いくら家でDVDを観てもやはり
フィルムで撮影したものは映写機で投影したものが一番である。

先週末より、ジャッキーチェンの「プロジェクトBB」という映画が
封切られた。香港映画は人により好き嫌いが分かれるかもしれないが、
久しぶりに香港映画らしい作品になっているようだ。

僕とジャッキーの関係は結構深く、出会いは30年ほど前にさかのぼる。
僕がまだ小学校の頃、ある日僕は高熱を出していた。そのときたまたま
テレビで「酔拳」の予告を見たのだが、その予告にめちゃくちゃ興奮し
一気に熱が引いて元気になってしまった。
それ以来、僕のジャッキーの追っかけ人生が始まったのだ。

そのことはまた次回に書くとして、新作の「プロジェクトBB」。これに
は久しぶりにユンピョウも出演している。その昔日本でもアイドル的に
人気があったがユンピョウだが、今では地井武男のようになってしまった。
そして、往年のファンにはうれしい、「Mr.BOO」のマイケルホイも出て
いるではないか。これだけでも僕のようなおじさん世代は観たくなって
しまう。テレビで日本語吹き替えを放映するときはきっとマイケルホイを
広川太一郎さんがやってくれるんだろうなぁ、と今からうれしくなってしまう。

ちなみに広川先生は、「007」シリーズのロジャームーアのような2枚目
俳優の声もやるが「Mr.BOO」のマイケルホイのようなコメディもできて
しまう天才である。「Mr.BOO」のときなんてほとんどアドリブと言っても
過言ではないくらいめちゃめちゃで面白い。そして、われらのジャッキーが
ハリウッドに進出した「キャノンボール」では、マイケルホイとロジャー
ムーアの両方が出演したため、2人の声を一人で担当したのだ。

そんな声優、なかなかおりません。

今回、かなりコアなブログになってしまったが、それも松浦が禁断の扉を
開いてしまったからにほかならない。

国境なき子どもたちスタッフ 清水(30代/♂)

にせ者の店員
日付:2007-04-13 15:52:24 コメント(2) トラックバック(0) home

先日、ブックハウス神保町で開催されていたパキスタン写真展が終了した。

若手スタッフの足立と12年間愛用しているオンボロシビックに乗り込み
搬出に出かけた。KnKでは年に数回、写真展やイベントなどを開催している
が、その搬入・搬出の度に活躍してくれている車だ。昔、富士山の須走と
いう所に住んでいたときは撮影の仕事のときにも使っており、走行距離が
年間20,000Kmくらいだったが、こちらに戻ってきてからはKnKイベント
ときくらいしか出番がないので乗る機会がかなり減ってしまった老車である。

搬出はお店の閉店頃だったので、夕方、事務所から家に車を取りに行った。
駐車場は家から自転車で5分くらい走ったこと場所にある。東京の駐車場
事情はとても厳しいのだ。数ヶ月ぶりに乗るのでちゃんと動くか心配だった
が、久しぶりの出番でうれしかったらしく、何度かキーを回したら、
「ブーゥン」と機嫌のいい声を出してくれた。一度エンジンがかかって
しまえば老車とはいえさすが日本車である。最近の車にはかなわないまでも、
いまだに14~5km/リッターは走る。

メタリックブルーで洗車をすればとてもきれいなはずのシビックは、それでも
ヨロヨロと靖国通りをひた走る。ナビなんてものはないがCDチェンジャーを
搭載しており、この日は「ダイアーストレイツ」のギターを聞かせてくれた。
ちなみにこのバンド、エリッククラプトンと同世代のギタリストを中心として
活躍している大ベテランバンドである。

ギタリストのマーク・ノップラーが弾くとギターが泣く。

お店に着くと、店員さんが親切に駐車場に案内してくれた。
最近は路駐の取締りが厳しいのでとてもありがたかった。
閉店近くの店内にはまだ数人お客さんがいたので邪魔にならないように
撤収を始めると、「このお店何時までかしら?」と質問された。
「7時、い、いえ、6時半まででございます」と店員さんのふりをして
答えると、「あらそうなの。もう過ぎちゃったわね。ごめんなさ~い」と
言って申しわけなさそうに帰っていった。

写真の撤収をしていると、鍵がかけられた入り口をたたく音。
「あの、先ほど買い物をしたときにハンズの紙袋を忘れたはずなんですけど」
とまた別のお客さん。
「はい。今聞いてまいります」とまた店員風に答えて、本物の店員さんに
聞きに行った。本物さんは「あら、そんな袋あったかしら?」と答えるので、
僕は内心
「ないと困ります…。僕が尋ねられてるので、ないなんて伝えられません…」と
思っていたら、「あら、ここにあったわ」と言って見つけてくれた。
お店のセキュリティの問題なのか、その店員さんは裏口から出て行った。僕は
その店員さんよりも早く戻り、紙袋があったことを伝えないといけなかったので、
競争する感じで入り口に到着した。ガラス越しに「ありました」とお客さんに
伝えたのだが、僕の手にはもちろん紙袋がない。
急いで戻ったせいで本物の店員さんの到着が遅れているのだ。
「あったことは本当なんですけど、本物の店員さんが今…」と言葉にならない
言葉を心で唱えながら、ようやく到着した本物さんを指差し、「あの、あの…」と
また言葉にならない言葉を唱えてしまった。

普段、買い物をするときはほとんど店員さんと会話を交わすことなんてないのに、
あの時はあんなに短い間に2人のお客さんと言葉を交わした。接客をしていると、
色々なことがあるのかなぁ、感じた日だった。

僕と足立を乗せた老車は、僕のそんな出来事を知ってか知らずか、相変わらず
ヨロヨロとひた走ってくれた。

国境なき子どもたちスタッフ 清水(30代/♂)

今この仕事をしているのだって・・・
日付:2007-04-10 19:42:35 コメント(3) トラックバック(0) home

突然ですが、皆さん映画はお好きですか?

去年は日本映画の興行収入が海外映画を上回ったそうですね。
実際映画館に足を運んだ邦画って何本あったでしょうか?
『もっこす元気な愛』『THE 有頂天ホテル』『かもめ食堂』
『間宮兄弟』『ゆれる』『嫌われ松子の一生』『ゲド戦記』
『武士の一分』『鉄コン筋クリート 』

こんなもんかな?この中での№1はやっぱり『武士の一分』でした。

KnK東京事務局には事務局長を始め映画がわりかし好きな人と
それほどでも・・な人とが他の職場と同じぐらいの割合で存在して
います。
このブログを書いてるぐらいなので、もちろん私はわりかし好きな方です。
白状してしまうと今この仕事をしているのだって、小学生の時に
『グーニーズ』というアドベンチャー映画を見たからだと言って
しまっても過言ではないでしょう・・。
そのことに触れると話が長くなってしまうので、最近見た映画、
もしくは見てみたい映画をいくつかご紹介します。

『アボン 小さい家』
今泉光司さんの第一回監督作品。
監督自ら、KnK事務局にご連絡をくれてチラシもお送りいただきました。
最初はドキュメンタリーだと思っていたのですが、劇映画(ドラマ)
だそうです。まだ未見ですが、ぜひ見てみたい作品のひとつです。
ストーリーはフィリピンで暮している日系3世の男性とその家族の
生活に巻き起こる問題を静かに追ったもので、チラシには
「究極のスローライフ・ムービー」と書かれてありますね。
フィリピンでは4万人以上の動員があったのだとか。
上映日程等は下記サイトでご確認ください。
http://www.ne.jp/asahi/small/home/

『ダーウィンの悪夢 』
フーベルト・ザウパー監督作品。
グローバル経済に取り込まれたアフリカの一地域で引き起こされた
悪夢のような現実をセンセーショナルに描き出す衝撃のドキュメンタリー。
という風に紹介されています。
ナイルパーチという肉食魚がもたらしたヴィクトリア湖の生態系破壊
に焦点をあてた作品なのかと思って見に行ったのですが、
生態系の破壊というよりは貧困問題をクローズアップした作品で、
登場人物による印象的なインタビューがいくつもありました。
映画の最後の方で、ひとりの男性が「豊かな北と貧しい南」の構造を
シンプルかつ的確に表現していたインタビュー内容があり、作り手はよく
この答えを導きだせたなーと感心しました。
公式サイトはこちら http://www.darwin-movie.jp/

『やさしくキスをして』
ケン・ローチ監督作品
スコットランドのグラスゴーで暮らすパキスタン移民二世の男性と
彼と恋に落ちる高校教師の物語です。
これは去年パキスタンに行った後にDVDを借りて見たのですが、
現地で知り合ったパキスタン人スタッフが、「結婚相手は親が決める」
ということを言っていたので、そのことを思い出しながらしみじみと見ました。
日本のように宗教もそれほど厳密でなく、良い意味で「いい(良い)加減」な
世の中で、のほほんと育った私にとっては、考えさせられる作品でした。
人によっては眠くなるかもしれませんが、とてもお勧めです!

というわけで、また機会があったらお勧め映画をご紹介したいと思います。

国境なき子どもたちスタッフ 松浦(30代/♀)

人にやさしく
日付:2007-04-05 18:31:16 コメント(0) トラックバック(0) home

三日ばかり休暇をもらい週末から韓国へ行ってきました。

途中、港町プサンから首都ソウルへ移動するため
プサン駅で新幹線の切符を購入したのですが、
切符売り場のお嬢さんの親切さに大いに心動かされました

切符を買ったらソウルに住む叔母に到着時刻を知らせ
駅まで迎えに来てもらうことになっていたのですが
ようやく順番が回ってきたら、窓口のお嬢さんが
「あと10分で出る新幹線がありますっ!」と意気込んで
切符を発券してくれちゃったのです
ところが私は韓国の携帯を持っていなかったので、
間に合うかな~と案じつつ、
公衆電話ドコデスカ、と下手な韓国語で尋ねました

するとお嬢さんは、「あっちにあるけど、そこまで行って
電話してたら電車に間に合わないから、これ使って!」と
すごい勢いでご自身の携帯を出してきました
使い方がわからずマゴマゴしていると、番号はっ?と
私のメモをひったくり、ばばばっと番号を押してから
携帯を渡してくれたのです

ところが叔母の電話は話し中でつながらず、
「ダメみたいだけど、ありがとうございました」と
携帯を返したところ、「到着時刻を知らせるんですねっ?
私があとでこの番号にかけておいてあげますから
早くホームに行ってくださいっ!」とこれまたすごい勢い。

ええーっ?そんな親切な人ってアリ?と思いましたが、
まあ到着時刻を知らせることができなくても、ソウル駅に
着いてから改めて電話すればどうにでも調整可能だろう、
と考え、私は新幹線に飛び乗りました

2時間半後、ソウル駅では私の乗った7号車の
降り口の真ん前に叔母の姿が。
「駅から電話?ああ、あったよ
だからこうして迎えに来たじゃないか」と
何でもないことのように叔母は言い。
韓国ではこれって普通のことなんだろうか・・・?

5日間も旅行しながらこの娘さんとの出会いが最良の
思い出というのもやや残念な気がするけど
とにかくもっと人に親切にする余地が私にはまだまだある
とつくづく思った旅でした

国境なき子どもたちスタッフ J.K(30代/♀)


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