「意外な人と出会う」とはこのことだ。と、最近そんな経験をした。
この前、デパートのギャラリーに何気なく入った。アーティストたちが作品の展示販売をしていたが特に買うのが目的ではなかった。そこで見覚えのあるものを見つけた。それは石(おそらく石膏)でできた時計。文字盤に絵が描かれたとても独特な時計。
「家にあるのと同じ時計が売られている。」そう思った。でもすぐにそれを否定した。
表参道を歩けば、おしゃれに思われると勘違いしていた学生の頃(15年ほど前…)、道端には色々な人たちが様々な物を売っていた。そのほとんどはアクセサリーや自分で作った絵葉書などだったが、その中で変わったものを見つけ、それに惹かれて足を止めた。石の時計だ。石を丸く削ってはあるがどことなく不恰好で文字盤にはポップな絵が描かれている。いかにも世界に一つしかない感じの時計。いかにも芸術家の卵風のお姉さんが売っており、ついつい話しかけたのを覚えている。そして帰りには、新聞紙でくるまれた時計を手にしていた。
それから僕は何度か引越しを経験したが、その時計も一緒についてきた。そこに特別な思いがあったわけではない。引越しは、いらないものを捨て、新しいものに買い揃え新たな生活を開始するのが楽しみの一つだ。それでもなぜ毎回ゴミリストからはずれ、新しい壁を飾り、時を教えてくれた。
まさか、その兄弟たち(子どもたちとも言うべきか)と再会するとは。その作家さんも驚いたようだ。一度しか会ったことがない人なのに、まるで同窓会で再会したかのように話が盛り上がった。そのとき隣にいた赤ちゃんがもう15歳だなんて。
クリエイティブな仕事を15年も続けていくのは並大抵なことではない。
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路上で育った赤ちゃんが15歳?
KnKのプロジェクトと重ねて考えてしまうのは職業病だろうか…。
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