アムネスティガザ調査チームからの最新報告、いよいよ最終回です。
今回もボランティアのNさんMさんコンビによる翻訳です。
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ガザに残された膨大な復興作業(2009年2月4日)
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ガザでの2週間余りの滞在の後に去るにあたり、私たちは12月27日に始まったイスラエル軍の22日間の攻撃により引き起こされた破壊の規模に、今もショックを受け、ぞっとしている。復興作業は実に膨大なものになろう。
2009年1月1日ガザの破壊された建物© Sharif Sarhan
私たちの事実調査の主たる優先事項は、民間人とその家屋へのイスラエル軍による直接および無差別の攻撃を調査することであった。しかし、この訪問を終える前に、私たちは工場や工房、農場への大規模な破壊に焦点をあてることにも時間を費やした。こうした破壊にいかなる弁明の可能性も見いだすことは困難もしくは不可能である。私たちが発見したのは、最初の認識よりもひどいものでさえあった。
ガザ市より北東と南東にある工業地帯は完全に荒廃している。各工場は念入りに破壊されていた。ガザ市のザイトゥーン地区近郊のセメント工場でも、私たちは同じ状況を発見した。トラック、コンクリートミキサー車、工場の年配警備員の車さえも、車両はどれもことごとくひっくり返され、引きずられ、部分的に押し潰されていた。計画的なのかもしくはある種の痛烈な皮肉のためか、もともと破壊されていた1台の乗り物だけが、手をつけられないまま元の位置にあった。
ジャバリアから東にあるイズベット・アブデラボ・アルカルム工業地帯では、端にあるハダッドタイル工場ともう一方の端にあるアブイダセメント工場の間には、がれきの山しか見えなかった。機械や商品、屋根の金属製薄板、周囲の壁のレンガの破片はすべて、イスラエル軍の破壊機械、特に悪名高いD9装甲ブルドーザーによって粉砕され、ずたずたにされていた。
同じ地域の酪農場だった場所には、死んだ雌牛と羊が今も散らばっており、破壊された家屋の残骸で近くにキャンプを設営した今やホームレスの住民たち数千人への健康リスクとなっている。
子どもたちは特に危険な状態にある。破壊された家屋と工場から出たがれきの山は、現在、事実上彼らの唯一の遊び場になっている。家から避難せざるをえなくなった数万人のために3週間の紛争の間、避難所と化していたガザの学校は再びその役目を果たしている。しかし、いったん学校の時間が終わると、子どもたちは破壊された家屋とその界隈という現実に戻らなければならない。
しばしば危険なほどにぶら下がる天井や崩壊しそうな壁、金属製の大きな釘、そして押し潰されたアスベスト製の屋根からの濃いホコリ。こうしたものからなる大破した建物がそこらじゅうにある。子どもたちが遊ぶのに、これ以上危険な環境はないだろう。しかしそれが彼らに差し当たりあるものすべてであり、この先も長い間そうであろう。それほど破壊は大きい。
そのうえ、不発軍需品による絶え間ない危険がある。ある破壊された家の現場で私たちは、不発のイスラエル対戦車地雷をいじる子どもたちを目撃した。イスラエル人兵士たちはパレスチナ人家屋を取り壊すためにこれらの地雷を使用した。別の家のがれきのそばで、私たちは子どもたちがRDX高性能爆薬を燃やしているのを見つけた。これはばら撒かれたもののようで、それを含有して家に落ちた爆弾がうまく作動せず不発に終わったためだ。
子どもたちはまたイスラエル軍が民間人地域に発射した白リン弾の残骸を発掘しつづけている。その破片はリンが酸素に触れるやいなや再点火し、濃い煙を出し、子どもたちに火傷を負わせたり、煙や刺激臭を吸い込む危険にさらしたりすることになる。
国連の人道問題及び緊急援助調整事務次長であるジョン・ホルムズは、先週、短期間ガザを訪問し、自らが見たものを破壊的と形容した。国連はガザ復興援助のために6億1300万米ドルを求める迅速なアピールを出した。しかし、ガザの人びとが自らの生活をつぎはぎして元に戻そうとしはじめている時、ガザの人びと、援助努力を統率する国連、他の人道援助機関、非政府組織は新たな難題に直面している。それは今も続くイスラエルのガザ封鎖である。
実際、大半は子どもたちである約150万人のガザの住民たちの状態は、12月27日にイスラエルの軍事攻撃が開始される前から既に絶望的なものだった。以前の18ヶ月間、イスラエル軍によって強化されたガザへの厳しい封鎖のため、ガザの人びとは主に国連や他の人道援助機関、非政府組織による援助で生きのびてきた(これらの機関は基本的な必需品でさえガザに持ち込むことに大きな困難に直面していたのだったが)。
イスラエルによる封鎖は正式の検問所経由でガザに入るほとんどの物資の搬入をすべて制限もしくは妨害しており、そのことでエジプトからガザへの基本的必需品の密輸のため地下トンネルの使用が劇的に増加することとなった。しかしながら、そのような密輸品 - 赤ん坊のための粉ミルクやおむつから肉用に解体される生きた畜牛まで - は、たいていのガザの人びとが到底買えないぐらい高くつき、その供給は不規則なことで悪名高い。
この数週間イスラエル軍は、このトンネルはイスラエルに向けて発射するロケットを作るため部品を分けて密輸するのに使用されているとして、ハマス及び他のパレスチナ武装グループを非難し、トンネルを標的としてきた。そして、ガザとエジプトの国境沿いのトンネルへの広範な爆撃を行なってきた。それでもまだ機能しつづけているトンネルもある。また、イスラエルの爆撃が続く中、トンネルを掘り補修する人びとへの危険にもかかわらず、商品や支給品が通れるよう、さらに掘削が進行しているようである。
ガザ復興は途方もない作業となろう。きちんとした再建を開始する前に、家屋と工場の破壊で残されたがれきを除去しなければならないが、それさえも膨大な仕事である。それには重機とそれを動かす燃料が必要であるが、どちらもガザにはない。
それ自体莫大な問題にガザの人びと及び彼らを援助しようとする人道援助機関、非政府組織は直面しているのだが、継続するイスラエルによる封鎖のためその問題はさらに大きなものとなっている。この封鎖はただちに解除されなければならない。復興にぜひとも必要な機械やスペア品、燃料などの物資のガザへの自由な通行をイスラエル当局は許可しなければならない。
またイスラエル当局は食料と他の必需品の無制限の通行を許可しなければならない。ガザの民間住民は自らの生活を取り戻すことが許され、ぎりぎりの生存のため戦うことを非難されるようなことがもはやあってはならないのである。
同様に、国際社会は、この怖ろしい紛争のすべての当事者の違法行為への責任と賠償を保証するため強固な仕組みを設置しなければならない。この紛争は多くの人命を奪い、めちゃくちゃな破壊を引き起こした。破壊の賠償に関しては、イスラエルに対しその軍隊がいたずらに破壊したものへの賠償費用を分担するよう国際社会が主張する時でもある。
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