国を持たない世界最大の民族、クルド。
日本にも大勢のクルド人が難民として保護を求めてやってきています。
おとといから引き続きご紹介している英国のドラマ「セックス・トラ
フィック」では、「自由の声」という英国の人権団体が登場し、その元
職員(途中でクビになる)が主人公を助けます。この団体の活動の中で
いくつかのシーンにクルド人がでてきたので、本筋とは関係ないのです
がおもわず注目してしまいました。
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(c)Channel Four Television Corporation 2004
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「自由の声」の職員ダニエルはクルド難民の支援にも熱心で、入管施設
内で邪険にされて「ケダモノ」とののしるクルド人の言葉を「あんたを
見てると弟を思い出すって」とうまく(?)訳して事なきを得たり、
パーティで女性を口説くときもついクルド語で「ノッシュ(乾杯)」と
言って相手に引かれています(^^;)。また、難しいケースだと分かって
いながら、助けを求めるクルド人が裁判で在留資格を得るために奔走
し、結局裁判の結果を待たずに本人が自殺するという悲劇にも会ってい
ます。
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(c)Channel Four Television Corporation 2004
英国には難民や移民として移り住んだ後に経済的に成功し、巨額の資金
を投じてクルド語のテレビ放送局をつくろうとするなど祖国の民族独立
運動を支えている人たちもいます。
しかし、これらはほんの一部に過ぎず、過酷な旅路の果てに収容施設に
入れられ、人間らしい扱いをされていないクルド人が大勢います。「家
畜みたいにトラックの荷台に詰め込まれ、丸2日眠ることもできずに国
境を越えた」「入国管理官に見つかると、他の家族はみな射殺され、自
分だけが生き残った」など、作品に登場するクルド人のケースは決して
誇張されたものではありません。このような困難があることが分かって
いても、故郷を後にせざるを得ない現実があるのです。
英国では、2006年3月にできた移民・難民および国籍法によって難民条
約で保護されるべき難民が締め出されています。同年9月には32名のク
ルド人が身の安全が確保できないまま出身国イラクへと強制退去させら
れました。日本でも、トルコ出身のクルド人はいまだに一人も難民認定
を受けていません。
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このように、本筋とは関係のないところでも社会の断面をしっかりと切
り取っているこの作品は、何度繰り返してみてもそのたびに違う発見が
あり、劇場映画に引けをとらない奥の深い作品です。
この作品は2004年に英国のチャンネル4で放送され、英国アカデミー賞
TV部門で連続ドラマ作品賞など8部門を制覇し、英国テレビ界を席巻
した話題作です。ぜひご覧ください。
欧州の人身売買の闇にせまる英ドラマ「セックス・トラフィック」が
いよいよ29日からWOWOWにて放送
4月29日(日)22:30~前編、30日(月)22:00~後編
番組の紹介サイトはこちら↓
http://www.wowow.co.jp/drama/sex_traffic/
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